本のプロモーション・ノウハウ

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本は品揃えとタイミングで売れる!

出版業界はビジネスモデルとして完成しているのですが、大きな問題があります。

 

 

 

それは・・・・・

 

 

 

流通です。


本は出版をして、出版社→取次(問屋)→書店にて流通されます。


逆の場合もあります。


返品です。


書店→取次(問屋)→出版社の流れです。


本は、出版社⇔書店を行き来して売れて行きます。


しかし、本は書店員が発注してから入荷するまで時間がかかるのです。


発注した本が、取次(問屋)に在庫があれば入荷は早くなります。


ですが、取次(問屋)はすべて出版されている本を持っていないのです。


売れ行き良行書を在庫として、ストックしているのです。


売れ行き良行書は、データから判断をしています。


取次(問屋)は書店へ本を入出荷しているため、本の動向をつかんでいるのです。


書店員は、欲しい本を取次または出版社へ発注をします。


書店員→取次→書店の流れですと、入荷は早くなります。


書店により違いはありますが、本は入荷されるまで3日以内で届くことが多いのです。


書店→出版社→取次→書店のルートですと、入荷まで1週間から2週間くらいかかります。


問題なのは、書店員が発注した本がいつ入荷するかが、分からないのです。


そこに目を付けたのが、Amazonです。


「ポチッ」とWebサイトから発注をすると、在庫のある本は翌日以降に入手できます。


当日の入荷も可能なのです。


読者が欲しいタイミングで、本を入手することができるのです。


さらに、Amazomマーケットプライス(中古本)にて購入も可能です。


本が入荷するタイミングや本の状態(綺麗さ)をあまり気にしない方には、好評です。


しかも価格が安いのです。

 


書店では多くの場合、「今すぐ読みたい」というタイミングで、本は売れて行きます。


本が売れるには、タイミングがあるのです。


そのため書店は品揃えに力をいれており、個性のある書店が増えてきているのです。


大型書店は、フルラインラップで本を揃えています。


中小書店は、売り場面積の関係で多くの本を揃えるすることができません。


そのため、独自の商品構成で勝負をしているのです。


猫や鉄道に関連した本や写真集、雑誌などを集めて特化した書店もあります。


品揃えで、差別化を図っているのです。


品揃えとタイミングで、本は売れて行くのです。

 

 

 

ストーリー棚で本を売る

書店には多くの本が、所狭しと並んでいます。


本を売るため、見せ方の工夫をしているのです。


新刊を山積みにしている書店、既刊を懸命に売る書店、本をPOPで目立たせている書店など様々です。


書店には、個性があります。


本を売るためは、多くの仕掛けがあるのです。


面白い書店があります。


この本を読む方は、「あの本もを読むだろう」と、推測して本を陳列しているのです。


書店から、読者へ本を提案しているのです。


これをストーリー棚または、文脈棚をいいます。

 


たとえば、起業したい方がいるとします。


起業をする前には、多くの段階があります。


起業全般の流れ、業界研究、税務、事務処理、法律、経営、経理、組織、営業など、学ぶべきことが多くあります。


起業に関連した本を棚に並べるのです。


また、起業をするにあたりメンタル面も大事です。


不安を克服、悩みや迷いから抜け出するために、格言や偉人の言葉が支えとなる場合もあります。


起業関連書とメンタル関連書を集め、棚にまとめるのです。

 


Amazonでは、「この本を購入した方は、この本を購入しています」という、提案があります。


思わず「ポチッ」と、購入することを狙っているのです。


書店でもAmazon同様にストーリーに合わせて、必要な本の提案をしているのです。

 


あと、書店では売れている本の隣に売れている本の類書を並べて陳列しています。


売れている本に引っ張られて、売れる効果を期待しているのです。


実際にアドラー本が売れた時には、既刊の関連書が多く陳列されていました。


既刊でも書店に陳列され、売れて行くのです。


多くの書店が、おこなっている本を売る方法です。


もしかしたらあなたは「既刊になった本は売れない」と、嘆いていませんか?


嘆く前に、売れている本や多く陳列されている本を探し出版社に提案をするのです。


著者が、出版社に提案することも大事な販促のひとつなのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アナログがいいかもしれない?

電子書籍が、売上を伸ばしています。


特にコミックが大きく伸びていますが、書籍も伸びています。


出版社は同じコンテンツで販売をする場所が違うためよいのですが、書店がその分苦しんでいます。


購入する読者からすると、年齢に関係しています。


10~30代までは、電子出版において違和感がありません。


生まれた時からパソコン、携帯電話やスマホが身近にあったからです。


40代以上の方は電子機器を使いこなしていますが、パソコンやスマホで出版物を読むより、本での活字に慣れているのです。


本から情報を得る時代は、年々少なくまりました。


Webから多くの情報を、無料で得られる機会が増えたからです。


ただ、本では詳しい情報を得ることができます。


紙にまとまっており、しっかり学ぶには最適です。


紙をめくると勉強をした気になりますからね。


いえることは、読者が得たい情報をどのルートから得るかにかかっています。


個人的には、本が好きです。


本はかさばり場所を取りますが、本に囲まれた生活が堪らないのです。


そうそう、最近マンガにはまっています。


気に入ったマンガがあると、間違いなく全巻揃えます。


ビジネス書は蔵書としてストックしていますが、マンガは読んだ後、廃棄か古本屋に持って行っています。


マンガはまた読みたくなった時に、再度購入するればよいのですからね。


あと、本は数年前に発売されたものでも入手し易くなりました。


以前は、発売されて欲しい本を書店で即、購入していたのです。


なぜならば、本を入手できる可能性が低かったからです。


ですが、現在はAmazonで売っています。


書店にない本でも、Amazonマーケットプライスで多くの本が購入できます。


絶版本や発刊年度が古い本でも、販売されています。


定価より高い場合もありますが、どうしても欲しい本は購入しています。


本は読みたい時が買い時です。


蔵書が増えるわけですね。

書きたいことは1つに絞る

著者は本を出版するに当たり、書きたいことは多くあります。


読者は多くのことが書いてあると、迷います。


著者は、伝えたいことのみを書くべきなのです。

 

 

そうなんです。

 

 

読者へ1つのことを伝えれば、よいのです。


あれもこれも伝うようとするから読者は、消化不良を起こすのです。


1つの気づきを、与えるのです。


たとえば起業に関した本なら、起業のやり方、起業のあり方、集客、税金などがあります。


起業する前は、誰もが悩みます。


果たして、うまく行くだろうか?


準備は万端だろうか?


おこなう分野の競合他社は多いか?


ターゲットは間違いないか?


資金は大丈夫か?


市場はあるか?


など、多岐に渡ります。


読者は、起業に関して知りたいことだらけなのです。


本を読んで「気づき」と「ヒント」が欲しいのです。


ですが1冊の本で、すべての内容を深く伝えるのは不可能です。


読者からすれば、まとまった情報は欲しいのですが、本では紙面の関係で内容が薄くなるのです。


そのため、1つに特化して情報を伝えるのです。


読者は全体を俯瞰した薄い内容より、ポイントに絞った濃い内容が欲しいですからね。


著者の伝えたい気持ちは分かりますが、多くの内容を盛りすぎないようにしましょう。


ただ、出し惜しみはいけません。


読者は、見破ります。


本の価格以上に多くの「気づき」を与えている本が、売れているのです。 

出版業界には3匹のどじょうがいる?

出版業界には、神話があります。

 


それは・・・・・

 

 

 3匹のどじょうが、いるのです。

 

売れている本の側には、類書が3冊出版されているという意味です。


誰もが出版をすると、ベストセラーを狙います。


ですが、どの本がベストセラーになるか分かりません。


新しいテーマで出版するより、売れているテーマを追随する本があります。


「嫌われる勇気」岸見 一郎著・古賀 史健著/ダイヤモンド社が、ベストセラーになりました。


アドラーに関する本は、既に3冊以上出版されています。


ただね、売れている本を追随した本が、ベストセラーになることはないのです。


出版社からすると新しいテーマで勝負をするより、すでに売れている本の市場があるところで勝負をする傾向にあるのです。


しかし追随した本も売れますが、ベストセラーになった本はますます売れます。


類書を購入する読者は、ベストセラー本を購入する機会が多いからです。


さらに深く知りたいという、欲求があるのです。


本は芋づる式に売れていくのが理想です。


本はどのタイミングで、売れるか分かりません。


ただ本を出版したら、いつでもブレイクする可能性を秘めています。


出版の醍醐味ですね。


あなたは、新市場を作りますか?


それとも、市場に乗りますか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1冊の本ができるまで関わる人数は?(出版社の内情6)

1冊の本ができるまでに本の種類にもよりますが、出版関係者を含め15人の担当が関わります。


1.著者


2.出版社役員


3.編集者


4.出版社営業マン


5.カメラマン


6.デザイナー


7.装丁家


8.校正者


9.印刷会社


10.紙会社


11.製本会社


12.取次(問屋)


13.運送会社


14.倉庫会社


15.書店員

です。


他に出版プロデューサー、販促サポート会社、広告会社などがあります。


企画から本になるまでには紆余曲折があり、必ず締切があります。


決められた日までに業務を遂行させないと、ならないのです。


もし、締切までに間に合わない場合は多方面に迷惑がかかります。


とくに、発売日が遅れると営業マンと書店員が困ります。


大型企画本(初版部数が多い本)であればあるほど、書店での陳列するスペースを確保しているからです。


スタートの原稿が締切までに入稿されないと、すべてのスケジュールが狂います。


そのため編集者は著者の尻をたたいたり、眺めたりして伴走者として進行していきます。


たとえばスケジュールが押している場合、本ができるまでの工程を詰めます。


特に印刷、製本での時間調整をすることが多くありました。


時には印刷会社へ始発で行き頼み込みをして、何とか発売日に間に合ったこともあります。


本ができるまで、ドラマがあるのです。


本はチームプレイで完成します。


お互いを助け合い、協力体制でのもとで出版されているのです。


仕事といえばそれまでですが、人とのつながりから成り立っており「絆」を感じます。

そんなにデータは重要?(出版社の内情5)

出版社は「ばくち産業」、「ギャンブル性が高い」、「会社員でありながら、事業家のにおいがする」などの意見を伺います。


しかし様子が変わってきています。


「どんぶり勘定」から「データに基づく管理」へ変わってきたのです。
 

多くの書店は売上、配本、返品、実売、店頭在庫データを開示しています。


書店がデータを開示することは、状況をガラス張りにすることですが、英断だと思います。


なぜならば出版社にとり書店のデータは、販売戦略上おおいに役立っているからです。


ですがデータを過信すると、「冒険をしない」、「弱気になる」、「守りに入る」などの言い訳の材料にもなります。


現場で「自分の見たものしか信じない」、「経験則」も大事なファクターとなります。


実売データはあくまでも過去の結果であり、未来に反映することができても現在に生かせる可能性は低いのです。

 

いっぽう書店では店頭在庫の状況が分かり、お客さまが検索機で本を探すことにより業務の軽減につながっています。
 

以前は、書店で目当ての本が探しきれない時に書店員の力に頼っていました。


しかし、期待していた本の内容とミスマッチが生じる場合もあります。


せっかく書店員さんが本を探してくれたため、購入しなければならないという心理状況に陥いっていたのです。


現在は自分自身で検索機で本を探すことにより、安心して本を選ぶことができ心理的負担もなくなりました。
 


データ開示により、業界内がスムーズに業務が進行するための新しい取り組みもおこなわれています。


たとえば、企画書を審議する際に類書の売れ行き動向を分析して、出版するか否かの参考にしています。


編集者の中には、出版する企画のネタ探しに活用しています。


出版社はデータを分析して、売れる本の企画や販促ツールとして生かせるかが鍵を握っているのです。