書店では新刊より既刊の方が売れている
書店店頭では、新刊がワゴンや多面陳列(1冊の本が多く陳列されている状況)にて、にぎやかです。
新刊は華やかに見えますが、実は売上は既刊の方が多いです。
その訳は棚差しになっている既刊の方が、新刊より多いからです。
読者からすると、新刊在庫が豊富と認識され頭に刷り込まれるのです。
棚差し本は、年に1冊以上売れる本が大半です。
通常、棚差し本は年間3冊~5冊くらい売れると継続して陳列されます。
棚差しは、売れた実績がある本が並んでいるのです。
ほとんどの場合は、新刊で売れ行きが落ちて棚差しになりますが、平積みから棚差しになる本は、書店員さんが決めます。
特に文庫と新書は、単行本と比べると有利ですね。
毎月新刊が出版され通常1カ月平積みされた後、棚差しになるからです。
文庫や新書の棚差しは、品揃えとして陳列されているのです。
もしかしたらあなたの本が棚差しだと、「売れない」と思っていませんか?
棚差し本は売れています。
特に児童書は平積みより棚差しの方が、売れるのです。
名著として世代を超えて読み継がれている本が、多くあるのです。
永久定番と、いわれています。
売れ続けているので、書店の棚に長く陳列させているのです。
たとえば、書店10,000店に年間1冊売れたとしも10,000部です。
既刊で年間10,000部売れる本は、売れている本なのです。
定番には「グリとグラ」(なかがわりえこ/おおむらゆりこ・福音館書店) が、あります。
出版されて50年経ちますが、売れ続けています。
何回も重版がされており、多くの書店の棚にあります。
本は棚差しから売れ出す場合もあります。
たとえば、本がメディアで取り上げられたり、芸能人や俳優など影響力のある方が本を紹介していただいた場合です。
「世界の中心で、愛をさけぶ」(片山恭一・小学館)は、柴咲コウ氏が帯にコメントを書いて売れ出しました。
新刊ではなく、既刊になり売れ出したのです。
タイミング次第で本は、売れて行きます。
そのためには、あなたの本が書店へ陳列されていることが大切なのです。